男性管理栄養士の雑談部屋

 一緒に食べられる幸せを大切に。

不老不死の果物

皆さん、聞いてください!
「不老不死の果物」の食べ物があるらしいんですよ!

まるでドラ〇ンボールみたいですね(笑)

 

食べたことありますか?聞いたことありますか?

食べたら食べた本人まで不老不死になっちゃうかも?

 

なーんてバカなことはもちろんありませんが、それくらい栄養豊富な果物があるらしいんです。それがこちら!

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いちじくです。

 

で、まずは「不老不死の果物」と語る情報元を一緒に見ていきましょう

それがこちら↓

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なんと農林水産省。まぁ農林水産省が作った言葉ではないと思うんですけど、とりあえずこちらのサイトで「不老不死の果物」と表記されていました。詳しく見ていきましょう(以下、農林水産省Webページより転載)

 

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拡大しますか(笑)

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ということで、食物繊維やカリウム、カルシウム、鉄が多く含まれるのだそう。

不老不死というのだから沢山栄養素が入っているのだろうな???と、お国の出した公的な情報に疑いの目を向けてしまった私は、気になったので調べてみました。

ここで登場、栄養計算ソフトby食品成分表2015(←少し古いです、2020版あります)

この計算ソフトで、一般にスーパーなどで見かける果物(生・缶詰)をリスト化して、値の高いものから上に表示されるようにしました(100gあたり)。

まぁランキングのようなものです。ラインナップは約25種。

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で、栄養素を見ていく前に、この記事を見てくださっている方々に注意していただきたいことが3点。

① 全ての果物が100gあたりの表記となっています。ただ、実際に食べる時には100gも食べないだろうというものが多くあります。また、その逆もしかり。(それに、いちご毎日食べるのと、りんご毎日食べるのでは家計への負担もかなりの差になりますよね。)

② 仮に栄養価の値が高いからと、特定の食品のみを摂取することは体によくありません。主食、主菜、副菜、汁物、デザートのように、バランスよく食べましょう。

③ 1回の食事による摂取で健康的な効果が期待されるものではありません。継続的な摂取によって効果が表れます。

 

ということで!

では、まず食物繊維から見ていきましょう。

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なんと上位3位にランクイン。

りんごはよくお店で見かけますよね、いちじくより食べる機会が多そう

 

続いてカリウム

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うーん、、、微妙

圧倒的庶民の味方であるバナナがいらっしゃる時点で勝負ありですね。

ちなみにカリウムについて、腎疾患を持っていらっしゃる方の場合には摂取制限がついている場合が多いのでお気をつけて。缶詰はカリウムが少なくてオススメです。

 

さてさて、お次はカルシウム

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ここでいちじくの缶詰、生ともにランクイン

ただ、カルシウムといえば大抵思い浮かべるのは牛乳でしょうか。牛乳は100mlあたり110mgのカルシウムを含みます。食品によって吸収のしやすさが異なるので一概に「牛乳でいい」とは言えませんが、馴染みのある牛乳の方が摂取しやすいような気がします

 

で。最後に鉄。

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ここでいちじく生さん、3位にランクイン。

ランクインはしたものの、、、鉄含有量そもそもがあまり多くありませんね。鉄の摂取目的でいちじくを摂取する必要はなさそう。ちなみに、野菜の方で鉄の多いものを見てみると、小松菜2.8mg、ほうれん草2.0mgとなっています(100gあたり)。

 

ということで、以上、本当に不老不死の果物なのか検証

個人的な結論としては「そうでもない苦笑」

ただ、美味しいことは確かです、これ大事です

 

今回記事を書くにあたりお世話になった農林水産省さんのWebページリンク載せておきますね。ぜひおうちでお試しあれ!

www.maff.go.jp

 

そういえば私の母がいちじくの甘露煮好きだって言っていた記憶がありますが、宮城県民だったからなのでしょうか? 私も母の作った甘露煮をいただいたことがありますが、まさか宮城の郷土料理だとは知りませんでした(作った本人はご存じだったのでしょうか?)